関節リウマチ医学最新ニュース（４８）
他のTNFα阻害薬が無効な関節リウマチ（RA）にGolimumabが新たな選択肢
関節リウマチ（RA）は慢性炎症性疾患で，欧州では300万人超，米国では約130万人、日本でも米国と同程度の人が罹患しています。関節リウマチ（RA）の治療には通常，TNFα阻害薬が使用されますが，同薬で治療を受けた患者の30?50％では反応が不十分か治療に不耐性を示します。私の研究所にご相談される方も、生物学的製剤の効果が全くないという方が多いです。
今回、それまでに1種類以上のTNFα阻害薬で治療を受けた活動性関節リウマチ（RA）患者さんに対するgolimumabの有効性と安全性を評価するGO-AFTER＊試験を行われました。その結果、腫瘍壊死因子（TNF）α阻害作用を有する新薬golimumabは別のTNFα阻害薬を既に投与された関節リウマチ（RA）患者さんの症状･徴候を軽減し，他のTNFα阻害薬の単剤または2剤併用に十分反応しなかった関節リウマチ（RA）患者さんに対する選択肢になりうる発表されました（Lancet（2009; 374: 210-221）。
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10か国82施設から登録した患者461例を，(1)プラセボ群（155例）(2)golimumab 50mg群（153例）(3)golimumab 100mg群（153例）―の3群にランダム化割り付けし，いずれも24週間にわたり4週間ごとに投与した。14週目に，米国リウマチ学会（ACR）の関節リウマチ（RA）評価基準で関節リウマチ（RA）活動性の20％以上の改善（ACR20）が達成できたかどうかを判定した。
その結果，14週目のACR20達成率は，プラセボ群の18％に対し，golimumab 50mg群で35％，同100mg群で38％と，golimumab群で有意に高かった。
24週までの重篤な有害事象の発生数は，golimumab 50mg群で14例（5％），同100mg群で8例（4％），プラセボ群で15例（10％）であった。